私と君の音が重なったとき


「絶対音感持ってるなら…音楽とか得意?」


「…ううん。音楽は聴く専門で、やることは全くできないから…」


「…そう。」



「うん…。」




ごめんなさい。嘘をつきました






「飛鳥君は、いつからピアノをやってるの?」



「8歳」


「結構やってるんだね!長く続くなんてすごいや…。親とかにピアノやることを反対とかされないの?」




「…されない。」





「そっか…いいな」



っ!今、いいなって言っちゃった!!

急いで口を閉じる




「…」


飛鳥君は眉間に皺を寄せた


何かを言いたかったのか口を開けたけど、すぐに閉じた




「ごめんね、聞かなかったことにしといて」




「…ん」


飛鳥君が優しい人でよかった