私と君の音が重なったとき



「それは、音楽をやる側?聴く側?」




「っ?」




な…に?



楓雅君って…鋭いの?





「聴く側…です。」




しーん…




「なぁんだ、やる側だったらバンド入ってもらおうかな…と思ったのに。残念」





「!?」





「ん?なぁに?」





「いや…」




雰囲気があまりにもさっきと違うからたじろいでしまった。






「あ、もう昼休み終わっちゃうねぇ?」





「っあ…じ、じゃあ教室戻らなきゃ!バイバイ!」




私は走って教室を飛び出した




ただ、今は楓雅君とこれ以上話したくなかった




彼は私の事を友達と認めていない…そう思ったから