私と君の音が重なったとき



「なぁ?飛鳥」




今は教室をでて、部室に来ている



「…」




飛鳥がこちらに目線を向ける





「あの女…名前は?」






「大槻鈴唯」







「!!お、おい?女の名前をフルネームで覚えるなんて…どうした!?」





飛鳥は女などに一切興味を持たないはずなのに…






「…気になる」







「え」







「また、会えるような気がする」



飛鳥はそう言って、キーボードに手を置いた



「「飛鳥がやる気になった!?」」




飛鳥は普段やる気などないから自分からやろうとするときはなかったけど…



「やるか」



俺の一言で、演奏が始まる__________。