まるで、 ここにあたしが居ないように進んでいく話。 大人を信じられなくなった瞬間だった。 毎月の教育費と最低限自分の事は自分でやる という条件であたしは叔母さんの手から離れ、会った事もなかったお母さんの妹に預けられる事になった。 「じゃあ宜しくね、加奈さん」 叔母さんはあたしと最後まで目を合わせることなくお店の外へ出ていった。