「今日のHRは体育祭の種目を決めます。」
額に滲みでた汗をハンカチで拭きながら言った。
クラスからは
‘やってらんね~’
‘だりぃ~’
などなど
野次が飛んでいた。
そういえば夏休みあけは体育祭だったなぁ。
「最悪だね~、一番楽なのってどれかなー?」
「玉転がしじゃない?」
「じゃ、それにすっか!」
「だね」
どうせサボるあたしには種目決めなんてどうでもいい。
適当に千夏と種目の相談をしておいた。
予想通り一番楽な玉転がしには沢山の立候補が
じゃんけんで決める事になり
『じゃあ、あたしなんでもいいや。』
と言って誰もやらないパン食い競争にあたしは立候補した。
黒板の前では玉転がしのじゃんけんがびっくりするほど盛り上がってる。
「体育祭か、めんどくさ。」
徹平なんの競技かなぁ。
あたしは机にひじをついてグラウンドで体育をやっている生徒を眺めていた。
