「…さくらも家来る?」


「えっ?」


いきなりの徹平の誘いにびっくりした。


「親に会うとか嫌?」

「そういうわけじゃないけど…」


うん、嫌。


なんて本当の事言えない。


かといって親に会うとかそういう事はどうしてもさけたかった。

そんなに深い関係にもなりたくなかった。


「うーん、今日は疲れたし家に帰って寝るよ。明日学校だしさ。」

適当な言い訳。


「そっか」


「でも、またの機会にさ!」


そんな機会をつくったりは絶対しないけど。


徹平の苦笑いに気付いたあたしはこれまた適当なホローをしておいた。


『じゃ、駅あっちだから。送ってやれなくてごめんな。』そう言って徹平はあたしに唇をよせた。


「…ふ…んっ…」


舌が入ってくる深いキス

息が苦しくなってきた頃に

唇を離して『また明日ね』と言って駅に向かって歩いていった。