「なんか飲み物でも買ってくる?俺と徹平で行ってくるよ。」


な?と亮平が徹平に問いかけた。


「あたしチューハイ!」


「高校生が堂々と飲酒かよ~利麻ちゃんは?」


「えっと…じゃあオレンジジュースで。」


『亮平の彼女見習えよ~』

なんてムカつく事を言いながら亮平と徹平は人混みに紛れていった。



利麻ちゃんと2人になったあたしは沈黙を避けたくて話題を切り出した。


「利麻…ちゃんはあたしの事知ってたんだよね?」


「あ、はい!ずっと前に見掛けた時に綺麗だなぁって思ってて…あっ呼びすてでいいですよ。」


少し照れながらも、

ちゃん付けは苦手だから良かったと安心した。


「そんな事ないよ~じゃあ利麻で!あたしはどんな呼び方でもいいよ~」


さくらって強制する訳にもいかないし、曖昧に答えておいた。