やっとの事追いついて、

女の子の腕を掴む。


「っ利麻!」


「え?桜子ちゃん?どうしたの?」


驚いた顔を見せる利麻。


「いや…えっと、帰るの?」


「うん、ちょっと用事があって…」


「そ、そっか。」


追いかけて来たのはいいものの


話す言葉が思いつかず笑って誤魔化した。


「桜子ちゃん、時間ある?」


「え?あるけど…」


「ちょっとお話しない?」


利麻はずっと話をしたかったあたしに気付いたのだろうか。


「でも、用事は?」


「あたしもちょっとなら時間あるから大丈夫!」


利麻はそう言ってにこっと笑った。