机にかけておいた鞄を手に取り玄関に向かった。
「桜子ちゃん!」
「利麻?」
利麻が息をきらせてあたしの所まで走ってきた。
「帰るの?良かった、間に合って~桜子ちゃん探してたの!」
利麻はにっこり笑っていう。
利麻と会うのはあの保健室以来。
笑ってる顔を見て思ったより元気そうで良かった
と肩をなでおろす。
他の人なら気にかけたりしないのに
あたしは何故か利麻の事には感心があった。
「どうしたの?」
「あっ、うん。秋祭りもうすぐでしょ?桜子ちゃん誘おうと思って!」
秋祭り…
そういえばそんな時期だ。
