季節は10月の秋
寒いとも暑いとも思わない
丁度いい気温。
あたしは徹平と別れた後
何事もなかったかの様に
今までやってきたように
働いた。
お金は沢山貯まり
これなら当分は加奈さんへお金も十分払える。
徹平とは
あれから一度も顔を会わせていない。
…いや、あたしが会わないようにしている。
徹平とどう接していいのか分からなかった。
「ちょっとさーくーらー!聞いてんの?」
「あっごめんごめん。」
慌てて千夏の顔を見る。
「別にいいけどさぁ。最近さくらぼーっとし過ぎじゃない?」
千夏が嫌味ったらしく言う。
…うるさいなぁ。
「ごめんって。てか、あたし帰るわ。先生に言っといて。」
「ほいほい。」