「…分かってる。お前が俺をどうも思ってないのは分かってる…。なぁ、お前人を好きになった事ある…?」


「…え?…」


徹平が予想もしてなかった事を聞いてくるから戸惑った。


「…お前見てると、人間自体を嫌ってるように見えるよ。そんなの寂しいだろ?



「…」


あたしは何も答えられなかった。


人間自体が嫌い…


そうかも知れない。


綺麗事言ってる人間も

悪魔みたいな人間も


皆、皆


何より好きなのは自分だ。


自分が一番嫌いなあたしを本当に好きになってくれる人なんて


いるわけがない。