そして繰明は、24歳になって…今年は就職!
俺は繰明を俺の秘書にするべく頑張っている。
「繰明俺と仕事したくないの?」
大学の塀に手を付く俺。
繰明は、またか…って顔をした。
「確かに…秘書検定一級だけど…他の秘書の人が可哀想でしょ?」
繰明は勘違いしている。
「…秘書は課に一人ずつ居るけど…俺専属の秘書はいないよ?」
俺は更に顔を近付ける。
繰明は顔を真っ赤にして目を逸らす。
真っ赤で…可愛い。
「で、でも…」
「決めてよ。就職先で繰明が男と居るなんて…俺、耐えられないよ」
大学でもモテたんだから、就職先でもモテないはずが無い!
心配なんだよ?
「…うー、もうちょっと待ってよ」
繰明は顔を背けて、俺の腕を掴む。
軽々と小さな身体は、塀と俺の間からスルリと抜けていく…。
またか…。
これで4度目。