「お邪魔します…」



小さく言って靴を揃えた。



「適当に座れ」



先生はネクタイを緩めながら言った。



あたしは、隅にちょこんと



体育座りをした。



「プハッ!!!体育座りかよ」



さっきから…何なのよ。



先生はあたしを見て爆笑している。



「そんな…笑わないでよ」



笑い方や、仕草とか、



声のトーンとか全部似ている。



「ねぇ、アンタさ誰かに似てるって言われない?」



「んー?あっ、松永に似てるって言われるぞ」



聞いたのが馬鹿だった。



松永とは先生と仲の良い人



同じ教師でツルんでいたところを



何回か見たことあったっけ…。



この天然ぷりも似ている。



全部全部あたしが



心を開いていた大切な人に



似ている。



世の中には似ている人が3人



とはホントのことなんだなって感じた。



「アンタといると狂う。」



そう呟いたのに先生には聞こえていて



「ほぉ~。」



ニヤニヤしながらあたしを見てきた。



ほんとに気が狂うわ。



そうこうしながら



あたしと先生は夕方まで話した。