ひとしきり泣いた後、



お風呂から上がった。



気持ちを落ち着かせようと



窓を開けた。



フワッと春の生暖かい風が



入ってきた。



「春か…」



ポツリと呟き



空を見上げた。



一面が星で綺麗な夜だった。



「このまま遠くに、行けたらな」



遠くに行ったら



誰も悲しむ人もいないから。



そんな事を思いながら



窓を閉め、眠りについた。