SEEKLETLOVE

「おいっ、あれほど待っておけって言っただろう」



帰ってくるやいなや、息を切らしながら



言ってきた先生。


「嫌だって言ったじゃん」



「どれほど心配したと思ってるんだ」



……心配なんかしてないくせに。



「はいはい。ご飯作るね」



あたしは軽く聞き流して



食事の準備をした。



「ふふふーん」



あたしは、気持ちがよくて



鼻歌まで口ずさんだ。



「何かいいことがあったのか?」



ネクタイを緩めながら



ニヤニヤして言った先生。



「別に。いい事あってもアンタになんか教えないし」



ただ、料理が好きなだけ



料理を作ったら、



嫌なことも忘れられるから。



「そっか」



腹へった~なんて言いながら



先生はお風呂に入りに行った。