君は、分かりやすい少女だった。

少なくとも、幼なじみとして今まで過ごしてきた僕にとっては。

高校二年になり、久しぶりに同じクラスになった君は、いつも視線の先にアイツを求めていた。

アイツと楽しそうに話し、幼なじみには見せない笑顔を見せている君を意識的に視界から外していた。

そんなある日、帰りのバスで偶然君に出くわした。