話は中学二年の夏から始まる

部活は美術部に入っていた
中学に入ってからは友達もでき、けしてつまらないといえるほどではなかった

ただ部員は五人、しかも四人は二年、一人は三年という廃部寸前の部活だった
絵など描かない。
ただ喋ったり、トランプとかして遊んで、時間を潰していた

「雪ちゃん?ちょい頼まれて欲しいことがあるんだけどさー!理科室にスケブ置いてっちゃったから取りに行って欲しいんだよー!お願いっ!」

部長、米田 美々 まいだ みみ
美々先輩と呼んでいる

自分で行けよ

「先輩ーそれは自分で取りに行きましょうよー後輩使っちゃ駄目ですよw」

反論してくれたのが私の友人、もとい部員の上村 里恵 うえむら りえ

さすが里恵、正論だ

「いやー実はまだレポート終わってなくてさ、先生に見つかったらくどくど言われてめんどくさいんだよーお願いっ!雪ちゃん!」

「主に美々先輩が悪いんじゃないですか
私行きませんよ?」

「ポッキーあげる!」

「理科室でいいんですね?」

「待って雪。あんた軽すぎ」

「ポッキーのためならやる」

「さっすが雪ちゃん!お願いね!」

というわけで、私はポッキーに釣られて理科室へ行く事になってしまった