「大福っ?どこ?大福ー ??」

ずぶ濡れになりながらも懸命に
大福を探した。


こんな風や雨の中じゃ

もし川とかに落ちて溺れたらどうしよう


嫌な予感が頭をよぎる


「だいっふくっ
どこ.....?」


無我夢中で土手じゅうを探し回った。


「おいっ!」

グイッと腕を引っ張られて

重心が後ろに傾く



「ぁ、....牧瀬龍太」


そこには私と同じようにずぶ濡れの

牧瀬龍太が居た。


「お前ばかじゃねぇのっ?
こんなとこでなにやってんだよ」


「なんで?知ってたの?」


「ばかか。お前の母ちゃんが
心配してクラスの奴等に電話してんだよで、もしかしたらと思って来て見たら
案の定....」



「で、でも大福がっ」


完全に大福の事で頭がいっぱいの私は
テンパってる

そんな私を牧瀬龍太は

優しく包み込んでくれた


「大丈夫だから。大福は俺の家にいる。」


「はぁーーっよかったぁ.....」


安心したのか体の力が抜けた


「ったくお前ばかだろ。
しばらく大福は俺が家で見るよ。」


それから

んっ。といい私に携帯を出してくる



「な、に?」


「だからあれだ、大福のことに関して
情報交換すんだよ」


「なにキレぎみなのよ
素直に言えばいいでしょ」


「うっせっばか。
いーから携帯だせ。」


それから言い合いながら

アドレス交換した。