「着いたーっ今日もいるかなー?」

そんな独り言をつぶやき

土手に行く

私がこうやって行く理由は

ここにはノラ猫がいるから


でもそこには先約がいた。


ん?あれうちの制服

ってあれ牧瀬龍太(マキセキュウタ)
じゃん!

あいつは確かヤンキーだったけ?

あんまり学校も来ないし

人と絡まないし


苦手なタイプ



「お前何やってんの?」


げっこんなこと考えてたから気づかれた


「え、いや別に...」


その時あのノラ猫が私に寄ってきた


「あ、大福っ」


大福!?

「ぷっ」


つい笑ってしまった


「なに笑ってんだよ」


やばっ


「いや、ちが.....」


まじで怒ってるのかと思ったら


こいつ照れてんじゃん


「この猫に大福ってつけてんの?」


私が面白がって聞くと


「うっせぇ..なんかこいつ白いし
丸いから大福っぽかったんだよ」


「ふふっまぁそうだねっ
ねー大福っ?」

しゃがみこんで大福とじゃれていると


「お前確か同じクラスだよな?」


「あやふやなの?!」


「いや、あんま学校行ってねぇし」


あ、そうか...

「そっ私は広瀬裕よろしくね?」


「ぉー俺ァ牧瀬龍太よろしくな」

こいつ無表情だけど

よく見たらイケメンだよね


二重だけど切れ長の綺麗な目

スッート通った鼻筋


身長だって180ぐらいありそうだし


「んじゃ俺用あっからまたな」


"またな"だって


なんかまた会う約束したみたい


なんだか牧瀬龍太の事をもっと知りたいと思った