「空ぁ、こないだ言った5万、もってきたよね?ほら、出しな。」
あたしは椎名空。公立の女子高に通う女子高生。
性格は根暗。だからこうしていじめやかつあげをされてる。
「…はい…。」
「よっしゃー!これでヘアアイロンバイトしなくても買えるー!またもってきてよね。そ・ら・ちゃん!」
「理沙まじうけるー!」
こんな生活、いやだった。
中学のころから根暗だったから友達もつくれなかった。高校にいったら友達たくさん作れる!それが夢だった。でも、現実はそうじゃない。
友達ができるどころか、クラスからも完全に孤立してしまった。
彼氏と桜並木を歩くのも夢だった。
叶ってない…叶わない。
夢なんて所詮叶わない…だったらもう見ない方がいい。
こうして生きてく気力を奪われる。
気力回復の元はゲームと本。
どちらも現実世界から逃げることができる。
あたしの心のオアシスだ。
でも、今日発売の新作ゲームを買うお金をいまさっき渡してしまった。
もう買うお金が残っていない。
「……ついてない……。」
まぁ、時期に中古がでてくるし、いいか…とか思ってみたけど、どうしても初々しいパッケージや内装が見たくてたまらなかった。
だから放課後、行くことにした。