「やっぱり、一度ゆっくり話し合うのが良いと思うよ。」

「あたしもそう思う。空渡さんの方も、何か思ってることがあるかも知れないしね。」

「陽富ちゃん。今度空渡さんと会ったら、ちゃんとゆっくり話し合うんだよ!」



 三人はそれぞれ私のことを心配してくれている。それがとても嬉しかった。私が「うん、ありがとう」と言うと、中断していたご飯の再開。それからは服を見たり雑貨を見たりとショッピングを満喫した。



 門限が近付いてきたので、楽しい時間はここでお開き。私達は手を振って別れた。

次のデートの時に、また手紙を書こう。私は空渡さんの彼女だと胸を張っていて良いのか。それが今一番の不安材料だ。

付き合う前の方が色々な話をしていた気がするし、そう思えば“会えない時間が愛を育てる”なんて嘘っぱちだと感じてしまう。

私だけじゃない。きっと、お互いに不安を感じている筈だ。私の悩みを話して、空渡さんの話もしっかり聞こう。あまり多くを話してくれない彼に、話をしてもらわなくては。



 決意は固まった。後は空渡さんの休みが取れた日が私の休みと被ることを祈るばかりだった。