「今日は渡したい物があと二つあって……これ、どうぞ!」
差し出したのは手作りトリュフの入った小さな包み。そしてディズニーランドで買ってきた、ペアストラップの片割れ。キャラの隣に付いているハートの欠片をくっつけると一つに合わさる。
バレンタインはとっくに過ぎてしまっていたけど、今日が“私達にとってのバレンタイン”だ。
「……ありがとう。実は僕も、陽富さんに渡したい物があるんだ。」
「えっ?」
間抜けな声を上げて、空渡さんの手元を見る。映画や百貨店なんかで何度も見たことのある、ラッピングされた細長い箱。
まじまじと見つめていると、「開けてみて」と促される。それに従うと──中を切り抜かれたハートの形をしたネックレスが私の目を奪った。
「こ、これ…」
「陽富さんに似合うと思ってね。良かったら使って?それよりこれ、凄く嬉しいよ!」
空渡さんは私がプレゼントしたペアのストラップの片方を嬉しそうに見つめている。私達はその場でストラップを携帯に付け、赤い破片を合わせてハートを作ってみた。
──無言だけど、それが心地良い。お店を出た後も、私達はその雰囲気を纏ったままだったような気がする。
差し出したのは手作りトリュフの入った小さな包み。そしてディズニーランドで買ってきた、ペアストラップの片割れ。キャラの隣に付いているハートの欠片をくっつけると一つに合わさる。
バレンタインはとっくに過ぎてしまっていたけど、今日が“私達にとってのバレンタイン”だ。
「……ありがとう。実は僕も、陽富さんに渡したい物があるんだ。」
「えっ?」
間抜けな声を上げて、空渡さんの手元を見る。映画や百貨店なんかで何度も見たことのある、ラッピングされた細長い箱。
まじまじと見つめていると、「開けてみて」と促される。それに従うと──中を切り抜かれたハートの形をしたネックレスが私の目を奪った。
「こ、これ…」
「陽富さんに似合うと思ってね。良かったら使って?それよりこれ、凄く嬉しいよ!」
空渡さんは私がプレゼントしたペアのストラップの片方を嬉しそうに見つめている。私達はその場でストラップを携帯に付け、赤い破片を合わせてハートを作ってみた。
──無言だけど、それが心地良い。お店を出た後も、私達はその雰囲気を纏ったままだったような気がする。



