「……お姉ちゃん、デートどうだった!?」

「シーッ!お母さんに聞こえたらどうするの!!」

「ごめんごめん……で、初デートの感想は?」



 部屋に入るなり、後を追うように飛び込んできた陽留に尋ねられた。勝手に人のベッドに寝転んで、足をバタバタさせながら私の返事を待っている。



「うん、楽しかったよ!」

「ほんと!?良かったじゃーん!!でも、36って年上すぎない?確かにお姉ちゃんには年上が合うと思うけどさぁ…」



……陽留の意見には頷ける部分もある。確かに、年の差のせいか価値観の違いみたいなものを感じることも多い。

何気なく打ったメールの文を咎められたり、思いもしない返事が返ってきたり。仕方のないこと、なんだと思う。こんなに年が離れてるんだもん…

でも、もし陽留やお父さん達に反対されても諦めたくないと思った。



「……私、年の差は関係ないと思う。ウチのお父さんとお母さんだって12歳離れてるでしょ?
芸能人だって……前に29歳差っていうの見たことあるし。やっぱり、愛は年齢差じゃないよ!!」

陽留は小さく笑って「そっか」と言ってくれた。何だかんだで私を応援してくれているのかも知れない。