「じゃあ、片道二時間もかけて大学に通ってるんですねぇ……大変でしょう?」
「慣れるまでは凄く大変でしたけど、今はもう慣れましたよ。」
「それは良かった!……あ、料理が来たみたいですね。」
空渡さんの視線を辿ると、笑顔を浮かべた店員さんが二人分のパスタをテーブルに置いてくれた。一礼して去っていく店員さんを見届けて、再び会話が始まった。
「じゃあ、食べようか?」
「は、はいっ!」
フォークとスプーンを掴んだ両手が小刻みに震える。達也君と食事した時のことを思い出した。
好きな人の前に出ると普段通りじゃ居られなくなることを再確認した。いつもなら話しながらマイペースにご飯が食べられるけど、緊張すると食欲減るなぁ…
ふと空渡さんを見ると、美味しそうにパスタを啜(すす)って食べている。パスタなのに啜るの!?と思って思わず笑いそうになってしまったけど、男の人はそうなのかなぁと考えている内に張りつめていたものが少しだけ溶けた気がした。
少なかった口数が段々と増えていく。これがいつもの私だ。さっきまでの自分を友達が見たら「猫被ってるー!」ってからかわれるんだろうな……そう思うと、また緊張がほぐれた。
「慣れるまでは凄く大変でしたけど、今はもう慣れましたよ。」
「それは良かった!……あ、料理が来たみたいですね。」
空渡さんの視線を辿ると、笑顔を浮かべた店員さんが二人分のパスタをテーブルに置いてくれた。一礼して去っていく店員さんを見届けて、再び会話が始まった。
「じゃあ、食べようか?」
「は、はいっ!」
フォークとスプーンを掴んだ両手が小刻みに震える。達也君と食事した時のことを思い出した。
好きな人の前に出ると普段通りじゃ居られなくなることを再確認した。いつもなら話しながらマイペースにご飯が食べられるけど、緊張すると食欲減るなぁ…
ふと空渡さんを見ると、美味しそうにパスタを啜(すす)って食べている。パスタなのに啜るの!?と思って思わず笑いそうになってしまったけど、男の人はそうなのかなぁと考えている内に張りつめていたものが少しだけ溶けた気がした。
少なかった口数が段々と増えていく。これがいつもの私だ。さっきまでの自分を友達が見たら「猫被ってるー!」ってからかわれるんだろうな……そう思うと、また緊張がほぐれた。



