翌日。午前の授業を終えてから食堂に行くと、自分を含めて四人の席を確保出来た。やった!と心の中でガッツポーズを取ったところで携帯の受信メールをチェックすると、空渡さんからの返信が来ていた。

恵梨乃ちゃん達に席が取れたというメールを送ってから、急いで本文を受信する。ガヤガヤとうるさい筈の喧騒は耳に入ってこない。目前の小さな画面に、私の意識は集中していた。

気持ちが籠った長文の最後の数行。目を凝らして、丁寧に文字を追った。



『何処かでお食事でも……の件ですが、クリスマス当日は生憎仕事なんです。24日は空いてますから、良ければその時に出かけましょう』



 ……わ!語尾にハートが付いてる!!思わずニヤけてしまった時、頭上から「何ニヤニヤしてんの~?」という声。顔を上げると、真里ちゃん達三人が笑顔でそこに立っていた。



「……あ、みんなおはよう…」

「空渡さんからメール?」

「う、うん!」

「陽富ちゃんほんと分かりやすいねー!でも、素直で良いよね。」

「純粋だしねぇ……でも、一人の時にニヤけるのはちょっと気を付けた方が良いかも!」



私達は顔を見合わせて笑うと、二人ずつお昼を買いに行くことにした。