その日の帰り道。電車を乗り換えると、またもや座れる席がない。月曜日が一番疲れるのに……気付いたら溜め息をついていた。
仕方なく車内の前の方に移動して、空いているスペースを見つけた時だった。
運転席に、昨日見た後ろ姿。間違いない。そう思っていると、突然その人がくるりとこちらを向いた。
「……あ、昨日の!」
高天さんはニコリと笑う。私は「こ、こんにちは!」と返すのがやっと。不意をつかれて凄く驚いたのだ。
「お勤めですか?」
……え。またこの質問?私って、やっぱり老けてるのかな…
「……いえ、学校です。大学生なんですよ!」
ショックを隠しながら言うと、高天さんは「そうでしたか。お疲れ様!」と笑う。
……そんな笑顔で言われたら、疲れも吹き飛んじゃうよ。実年齢より上に見られたらしいことにショックを受けたけど、それはたちまち消え去ってしまった。
高天さんって、凄い。
──それから他愛ない話が続いていたけど、私は勝負に出た。もっと高天さんのことが知りたい。意を決して、口を開いた。
「……あの!お名前、何ていうんですか?」
仕方なく車内の前の方に移動して、空いているスペースを見つけた時だった。
運転席に、昨日見た後ろ姿。間違いない。そう思っていると、突然その人がくるりとこちらを向いた。
「……あ、昨日の!」
高天さんはニコリと笑う。私は「こ、こんにちは!」と返すのがやっと。不意をつかれて凄く驚いたのだ。
「お勤めですか?」
……え。またこの質問?私って、やっぱり老けてるのかな…
「……いえ、学校です。大学生なんですよ!」
ショックを隠しながら言うと、高天さんは「そうでしたか。お疲れ様!」と笑う。
……そんな笑顔で言われたら、疲れも吹き飛んじゃうよ。実年齢より上に見られたらしいことにショックを受けたけど、それはたちまち消え去ってしまった。
高天さんって、凄い。
──それから他愛ない話が続いていたけど、私は勝負に出た。もっと高天さんのことが知りたい。意を決して、口を開いた。
「……あの!お名前、何ていうんですか?」



