17~電車から始まる恋~

お昼少し前に時計台の下で落ち合って、私と奏音ちゃんはご飯を食べることにした。お洒落なレストランに入って、二人でパスタを注文。ライブは2時開始だから、お喋りしながらゆっくり食べた。



「私ライブって初めてだから緊張するなぁ…」

「大丈夫だよ!すっごい楽しいよ?あたしも今年の夏休みに初めて行ったんだけどさ、やっぱ生音は違うんだよねー!!」



興奮した口調で話す奏音ちゃんを見て、本当に彼らが大好きなんだなぁと思った。私が大好きなアーティストはロックグループ。奏音ちゃんが大好きなのはギター二本のフォークデュオ。タイプは違うけど、“音楽好き”って部分は同じなんだな。



「ほんとに良い歌ばっかり歌う人達だから、陽富ちゃんも気に入ってくれると良いな!」

奏音ちゃんがニコリと笑う。私も笑顔を返して、再びパスタを口に運んだ。



 ──そして、ライブが始まる時間になった。私達と同じように会場に向かう人を何人も見かけたけど、みんなとてもワクワクした顔付きだった。

ライブ会場であるデパートの屋上に到着すると、奏音ちゃんはすぐに隅のカウンターに走った。何でも、会場でCDを買うとサイン入りポスターを手渡ししてもらえるんだとか。