はずだったのに――――....!!!




『っ!?!?』



....な、なんで私


この人に抱きしめられてるの!?!?







『永威咲菜、お前に用がある。黙って着いて来い』



耳元でそう囁かれる

しかも、とびきり低い声で



さっきまで女子達と接していたあの甘い声とは全然違う、低い声






『ちょっと...!!!』



腕を払おうと、身を捩る私だけど――――――







『あ?いいのか?俺は今この場で"お前が極道の娘"って事言えるんだぜ?』




耳元でそう囁かれた瞬間

あたしの体はゾワッとした





(や、やっぱり聞こえてた...!??)





―――――コイツには、私の秘密を握られている



一体、どうすればいいの...!?!?







『いいか?お前は俺の言う事を聞けばいーんだよ』


耳元でボソッとそう言うと、コイツは突然私の腕を引っ張る





『うわっ...!?!?』




そのままグイグイと引っ張られ、私は無理やり教室を後にした