ーダンダンダンッ
今日も聞こえる…!
あの少年がバスケの練習やってるといいな。
「…っ。」
あのバスケ少年だった。
昨日みたいにかっこいい!って言っちゃいそうで危なかったよ〜。
…ダンダンダンッ
…シュッ
あ…。
この音は今日夢で見たのと全く一緒だぁ…。
やっぱり今日の夢はこの少年を見たせいかぁ〜!
「…れ?」
ん…?
「誰?」
えっ…!?!?
さっきまでシュートの練習してた少年が私の目の前に!?!?
「あのー…誰?」
「あっ、すいません…。あまりにもかっこよくて…。」
「さ、さんきゅ…。お前もしかして昨日もいた?」
バレてたんだ…。
「すいません…。忘れ物しちゃって学校戻ったら体育館の電気ついてて…。」
「俺、この時間毎日練習してるから。」
「そうなんですか!」
「おう、一応言っとくけど俺は2年の橘海斗。」
一緒の学年だったの!?!?
背が高いし大人びて見えるから3年生かと思ってた〜。
「私は早川柚菜って言います!」
「おう。」
そう言って手を差し出す橘くん。
あっ、握手〜!?!?
「よ、よろしくお願いします!!」
あぁ〜…テンパるよ〜!
「なんで敬語?」
「なんか橘くん大人っぽくて!」
「そうか?背が高いだけだよ。」
「いいなぁ、背が高くて!」
「確かにお前背低いな。」
そう、私は155㎝だから背が高くない。
橘くんは180㎝あるのかな…?
羨ましいよ〜!
「い、いや!?そんな低くないしっ!」
「ははは、お前めっちゃ面白い。背伸びしても俺には届かないからな(笑)」
「それは橘くんが高すぎるから〜!」
橘くんってめっちゃツンとしてるけどこうやって笑うんだぁ。
モテるんだろうなぁ!!
「あ、俺帰るけどお前どっち方面?」
「私は北駅を使うよ!」
「あっ、俺もだわ。少し待ってて?」
「分かった〜。」

