バレンタインがきた。
私はもちろん、力斗と悠真にチョコを作った。
力斗に渡すと、力斗は
「ありがと。なぁまだ悠真のこと好きなん?」と聞いてきた。
私はもちろん、好きだった。
諦めれてなんかいなかったんだ。
力斗には嘘をつきたくなくて、
「うん、まだ諦めきれてない。」と言った。
「そっか。そりゃそーだよな。」と力斗に言われた。
次に悠真に渡しに行った。
「はい、バレンタイン。」
「あぁサンキュ。」
「ねぇ、悠真。悠真はまだ乃愛のこと…。やっぱなんでもない。」
「あっ、おい!俺、乃愛のことはもう諦めたよ。」
私はビックリした。
「えっ!どうして?」と聞くと、
「振られた。しかも乃愛、今彼氏いるし。」
悲しそうにしてる悠真を見るのが辛くて、私は悠真を抱きしめた。
「失恋って辛いよね。泣きたいなら泣けばいい。誰にも言わないから。」と言って…
悠真は
「俺がお前に返事したとき、お前も今の俺みたいな気持ちだったんだな。」と言ってきた。
「うっうん、まぁそうかな。」と私は言った。
「悪かった。俺はバカだった。今になってお前の大切さに気づいた。今さらだけど俺の気持ち聞いてくれん?」
「うん。いいよ。」
「俺、お前が好きだ。今さら気づくとかおせぇけど、まだ俺のこと好きでいてくれてるなら付き合ってくれねぇか…?」
「うんっ!もちろん。まだ好きに決まってる。」
と私は泣きながら言った。
嬉しくて、涙が止まらなかったんだ。

