「そうだよ~ 私もその女だからねぇ」と姫花は笑って見せた

あ~あ~・・ひきつっちゃって・・

姫花はそのままトイレで充血した目と崩れた化粧を直しに行き、その間にオレはやっちゃんに電話した

「はいは~い!」

相変わらずテンションの高いヤローだ・・

「あ、オレ」

「潤く~ん! その言い方ってオレが潤君の彼女みたぁい♪」

「・・・・・・」

「あ~ごめん、ごめん、切らないで~ 潤くんからの電話なんて初めてで、嬉しかったんだってば~」

「あのさ・・・」

オレはさっきの出来事を話した

「うわぁ・・ 女って怖え~」

だよなぁ・・ 怖え~よなぁ・・

「姫ちゃんは大丈夫なの?」

「なんか、カラオケ行くって、今便所で化粧直してる」

「姫ちゃん、強え~ でも、クラス全員がそう思ってるわけじゃないよ。 少なくとも俺は初耳だし? 単純に高嶺の花の姫ちゃんとお友達になれたって鼻血出しちゃったやつもいるしね!」

は? なんだソレ!!

「でさ、姫花はソレがアミって女だって言うんだけど?」

「あ~アミかぁ・・ あいつって、普通科にいるけど、本当ならうちの学校なんかじゃなくて、隣のキラキラ学校に行くようなお嬢様らしいよ?」

「キラキラ学校?」

「潤君しらないの? ちょっと離れたところにある桂徳高校だよ!金持ちのジュニアが行く無駄に贅沢な校舎の学校! 」

あぁ・・あそこか・・ キラキラ学校って・・バカにしすぎじゃねぇの?

「ふ~ん・・ キラキラ学校ねぇ・・ でさ、ちょっとオレに考えがあるんだけどさ・・」

とオレはやっちゃんに、思いついたままの計画を話して、電話を切った

暫くして、いつもの姫花がトイレから出てきた

「じゃ、教室戻ろうか?」と姫花は何事もなかったかのように歩き出した