俺たちの様子を見ていたクラスメイトが近づいてきた

「姫ちゃん!」とそいつはなれなれしく姫花に声を掛けた

「はいコレ! 今日は芸能科のお友達とご飯でしょ?」と姫花のお弁当の包みを手渡した

「あ、ありがと! 今日は、このエロと食べるから、やっちゃん達にも謝っといて!」

「ラジャー」

俺は、あっけにとられてその会話を聞いていた

仲良すぎじゃねぇの?

俺の知ってるのは、普通科で浮きまくっている姫花だけであって、今受け入れられている姫花はしらねぇ・・・

「ほら! 潤! 行くよ? 何その顔は! ったく何が気に入らないんだかしらないけど、さっさと歩く!」と姫花に腕を引っ張られ、教室を後にした

「なんで制服じゃないのよ? あんた! 何やっても許されるとか思ってんでしょうねぇ・・・」とブツブツ言いながら歩いていたかと思えば

「ところで! 今日は潤也一人なの? みんなは?」

と急に立ち止まって、潤也を見る姫花

「しらねぇ・・ さっき来たばっかで教室行ってねぇもん」

「はぁぁ・・・まず教室行くでしょ?」

「いいじゃん! っていうか今日はあそこでメシにしねぇ?」

と潤也は木陰のベンチを見た

「別にいいけど? あんたご飯は?」

「空港で買ってきた!」

「準備いいのね?」

俺たちはベンチに座って、それぞれの昼ごはんを開けた