「顔色よくないよ? 大丈夫?」

「うん・・ なんか慣れないこと続きで・・・」

撮影の緊張に加え、携帯メールの嫌がらせも相変わらずだったのだ

「そっか・・無理してない? 」

「ううん。大丈夫。姫ちゃんといるといままで考えられなかった経験いっぱいさせてもらえて嬉しいし、大吾くんとこうしているのも嬉しい」

「本当? もともと咲はかわいいのに、最近、姫がその殻をやぶってみんなにもかわいいってことバラしてるだろ?俺、かなり心配・・」

「大吾君が!? 」

「かなり嫉妬深かったみたい。 咲と付き合って知った、新たな俺?」と照れ笑いの大吾

「私なんか、劣等感の塊・・・」

「咲、私なんかなんて言うなよ。 咲はもっと自分に自信持って、胸張って歩けよ!」

と急にマジメに話す大吾を思わず、見上げる咲

その瞬間、降ってきた大吾の優しいキス・・

「ここって結構見られてるって知ってた?」とイタズラな笑みでさらに深いキスを続ける大吾

そう、この並木道、普通科も芸能科も通れる場所で朝のこの時間はかなりの生徒が歩いていた。

最初は抵抗していた咲も大吾の甘いキスに身をゆだね、そんなふたりをかなりの生徒が見ていたのだった。