エレベーターを降りた先にはさっきと同じパネルと指紋認証の機械

ピッ、ピッ・・・とパネルを操作する姫花

ピーッ ガチャ どうやらロックが解除されたようだ

「さ、こっちよ~」となんだか足取りの軽い姫花

と不安げに1歩、1歩姫花についていく咲

「オツカレー」と姫花の声に俯いて歩いていた咲が顔を上げると

ソファに座っている男性とハイタッチをしている姫花がいた

みんな見たことのある顔

「おっせーよ!! 自分から集合かけといて、待たせんなよ~」

「ごめん、ごめん・・ 咲ちゃん! そんなとこに突っ立ってないでこっちおいで!」

姫花に呼ばれ、チョコチョコと小走りにソファまで近づいた

「えっと、こちらが私の可愛い咲ちゃん。 で、こっちが、私の悪友の1号・2号とそのペットね」

「はぁぁ!!! てめぇ! 誰が悪友1号じゃ!!」

「いやいや・・潤也はペットの方だから・・・・」

「なっ!!!!」潤也は言葉を失った

「ハハハハッ よしよし、ポチ・・・」と姫花は潤也の頭を撫でる

「てめぇ、気安く頭にさわんじゃねぇ!!」

「咲ちゃんが怯えてるっしょ? やめなって!! ごめんねぇ・・子どもがまじってて・・・ 私、香山りん りんって呼んで!」

「あっ、藤田 咲です。よろしくお願いしまっす!」

「しまっすって・・ 咲ちゃんって聞いてたとおりねぇ」

「え?」

「うちの姫がさ~ 咲ちゃんの話ばっかりするからさ~」

「へぇぇ・・・・」

姫花ちゃんは一体どんな話をしているんだろう・・・

「咲ちゃん! 俺、東野 潤也! よろしくな~ 好きなように呼んでもらってかまわないからさ!」

おっつ!! なんだこの王子スマイルは!!!!

「マジでぇ!!好きに呼んでいいって!! 咲ちゃん、じゃあ、潤也のことはポチって呼ぼうよ!!」

「はぁ! りん!! てめぇ!!!」