講堂を出た大吾達を追ってしばらく行くと咲ちゃんが座り込んでいた

姫花は、慌ててふたりの元に駆け寄った

「大吾さん・・すみませんでした・・」ってかぼそーい声で謝っている咲

イヤイヤ・・・急にキスなんかしちゃった大吾が謝るべきでしょ!!と姫花は思っていた

咲ちゃんの視線に合わせるように座り込む大吾

「大吾! その他大勢のメスと一緒に考えてるなら、許さないよ」

今まで見たことのない大吾の様子に驚きながらも、座っている大吾を見下ろす姫花

「姫ちゃん!! そんな!! いいの!!!」

「よくないよ! 咲ちゃん!! たかがキスとかって考えてるのはクズだよ! どうなの大吾!」

「そこらへんの、盛ってるオスと一緒にすんじゃねぇ」

「ほぉ・・・・ で?」と姫花はニヤッと笑った

「わかってんよ!」

と大吾はポケットから携帯を取り出して、パカッと開けたと同時にバキッ!!! 真っ二つに折った

「えっ!!!!!!」固まる咲

「わかってんじゃん! 男前!!!」と姫花は大吾から折れた携帯を受け取り、近くのゴミ箱に投げ捨てた

「いいんですか!?」

「いいの。さっきのキスは勢いとかじゃねぇし・・・なぁ・・俺の女になってみねぇ?」

「はっ・・はい!?」咲の顔は真っ赤だった

携帯をゴミ箱に捨て、どこかに電話していた姫花が二人の所に戻ってきた

「せっかくの所申し訳ないけど、大吾・・・龍馬とマネさんが待ってるみたいよ?」

「あっ! やべぇ!!!! 咲ちゃん!! 電話して! 俺もう行かなきゃ!!」

「大吾~ 電話してって、あんた今さっき携帯折ったばっかじゃん!」と呆れ顔の姫花

「あっ!!!」

「まぁ、いいよ。 今日何時あがり?」

「生の収録だから、22時には終わるけど?」

「わかった! じゃあ、AQUAで待ってる! 咲ちゃんと一緒に!」

「マジか!! 姫~ サンキュー」

と姫花にハグをする大吾は咲の視線に気がつき、さっと離れた

「あっ、いや・・咲ちゃん! こ・・これは・・・」と焦りだす大吾

さっきのクールな告白が水の泡の様なあわてぶり・・・お前は、バカか・・・