姫花と賢次はスタジオに備え付けてあるシャワールームで冷えた体を暖め、再びメイクとヘアセットを施され、皆の待つスタジオへ足を向けた


スタジオでは、姫花がいない間に撮られた写真のネガチェックがされていた

ネガチェックと言っても、デジタル画像だから、画面でのチェック

みんな真剣に画面を覗きこんでいる

姫花の知らない“プロ”としての友人達の一面だった

姫花は、自分が恥ずかしかった

今まで、普通の女子高生になりたいなんて、考え自体が甘かった

生まれた環境から全てが恵まれている

普通の女子高生は写真集なんて、作らない…

大好きな友人達が夢中になるくらいな“世界”だから…

流れに逆らわず、流れに身を任せるのもいいかもしれない…