アミは、駅売りのスポーツ紙で神路日向のとなりで微笑む姫花を見た

最初は、ただ羨ましかった・・

姫花自身も完璧な容姿な上、周りにはきらびやかなオーラを撒き散らした友人達も・・

性格が悪いのかな・・とも思ったけど、付き合っていくうちに、姫花の心遣いに何度も触れることになった・・

姫花に・・なりたかった?

違う・・・ 姫花の持ってるものが欲しかった?

両親に無理を言って、普通科から芸能科に移してもらい、芸能事務所に所属した

あの日、出会った三人のイケメンモデルと潤也があまりに自分を褒めるから・・

もしかして・・・って期待してる自分がいた

でも、現実はそう甘くなかった・・

転校初日となった2学期・・・

教壇で自己紹介をした後に、あの日、カラオケボックスで一緒になった葉月と目が合った・・

嬉しくて、思わず笑いかけたけど、葉月は覚えていないみたいでニコリともせず直に視線をそらされた・・

そう、最初は覚えていないんだって思ったんだ

でも、違った・・

それは、葵とも壱とも一緒だった・・

AQUAで何度が一緒になったことがあった賢次、りん、大吾、龍馬には無視こそされなかったが、相手にされていないのが手に取るようにわかった・・

そして、極めつけは潤也だった

久しぶりに登校してきた潤也に駆け寄ったアミに

「本当にコッチにきたんだ!?」って笑ったんだ

それまで見たことがない冷めた一面にかなり驚いた

「姫花を裏切ったこと・・知らないとでも思ってた? あいつ結構弱いんだよね・・君のお陰で入院までしちゃってさ・・姫花が君を許したとしても・・俺たちは許さないからね」

一瞬で目の前が真っ暗になった・・