どのくらい、口づけを交わしていただろうか・・

最初は驚いた姫花も、我を忘れた日向も夢中で何度も、何度もお互いの唇を求め合っていた

キスを終えた後の二人は、しばらく放心状態だった・・

「・・・やべぇ・・」

日向から思わずでた本音

外国育ちなのもあるが、キスをした女は星の数・・
そんな、女に不自由したことのない日向も、これほど自分を見失うキスは初めてだった・・

こんなキスを覚えてしまったら、もう他の誰とも出来ない・・

姫花が特段、キスが上手なわけではなく、お互いの気持ちも絡まりあったキスだったから・・
体の芯からウズくような・・そんなキスだった

「日向さんって・・キス・・すごいんですね・・」しばらくして、姫花がつぶやいた

「いや・・ソレは姫ちゃんだって・・・」

「私なんか、そんな経験豊富じゃないですもん・・日向さんこそ、海外生活が長いから・・・」
と姫花は、日向のキスにその女性経験を垣間見たようで、ショックを受けていた

「正直なとこ、キスをした女性は覚えていないくらいなんだ」
という日向の言葉に俯く姫花

「でも、こんなキスは経験がない・・心も、体も・・姫ちゃんを求めている・・ねぇ、こっちを見て? 顔を上げて?」

日向は姫花の頬を包むように持ち上げた

姫花の大きな瞳からは今にも涙が溢れそうだった

「もう1回していい? ・・・姫ちゃんとのキス・・中毒になりそう・・」

と日向は姫花の返事も待たず、唇を重ねた

そして、ふたりは、本能のまま、お互いを求め合い、日向のベットで朝を迎えた