新幹線に乗って、2回も乗り継いで、バスにゆられ1時間・・着いた先には一軒のかやぶき屋根の家

海辺の別荘とか避暑地とか・・そういうのはもう飽きてしまった6人がここ2年ほど訪れているのがココ

元気なおばあちゃんが一人で切り盛りしている宿

旅館じゃなくて宿

「ば~ちゃん! また来たぞ!!」 

潤也が戸をくぐる

玄関というか・・土間

1歩入るとエアコンが効いてるわけじゃないのに、ひんやり涼しい・・

「いらっしゃい。 待ってたよ。 良く来たね。 早くおあがり」

去年と同じ笑顔のおばあちゃんが迎えてくれた

「おや? 新顔だね?」と咲ちゃんに目をとめるおばあちゃん

「藤田咲です お世話になりまっす!!」

自己紹介でやっぱりかんでいる咲ちゃん・・・

「元気な子だねぇ♪ で、誰のハニーちゃんだい?」

「ハッ・・ハニー!!!」真っ赤になる咲ちゃん

「俺、おれ~ 」と咲ちゃんを後ろから抱きしめる大吾

「ダイちゃんのハニーちゃんか!! なかなかかわいい子じゃないか♪」

「だろ、だろ~」と笑う大吾の腕の中でさらに真っ赤になる咲ちゃん

「はいはい・・お前達が仲良しなのはわかってるから・・・」と呆れ気味の賢次

「ケンちゃんは、なんだか冷めてるねぇ・・・」とおばあちゃんは麦茶を出してくれた

「まだ16なのに、この冷めっぷりは異常だよなぁ・・」と大吾

「お前は少し、冷めたぐらいがいいんじゃねえの?」と大吾を冷めた目でみる賢次