次の日、血液の検査結果が出た・・

「大倉さん・・・栄養失調です」と医者

はい? 今なんと? この21世紀の日本で?

「・・・・無理なダイエットしていませんか? それとも何か悩み事でも?」

「・・・・・・」

「鉄剤などを処方しておきますので、明日退院してもいいですよ?ただし、処方した薬はしっかり飲みきって、来週外来に来てください。診察の予約をして帰ってくださいね」と言い医者は出て行った

栄養失調って・・・ なんか恥ずかしい・・

そんな事を考えていると・・ やけに外が騒がしい・・・

ったく・・・ここは病人がいるんだってのに静かに出来ないのか!!

と考えていると、ガチャ!! 「姫!!!!」と誰かが入ってきて、私に思いっきり抱きついてきた

くっ・・苦しい・・・

思いっきり締め付けられた私は、必死に抱きついてる相手の背中を叩いた

「ツッ!! わっ悪ぃ・・・」

「アニキ・・ 仕事は? 」

「賢次も大丈夫なの?」

目の前のイスに座り、私の手を握っているアニキとその後ろに立っている賢次に話しかけた

「仕事どころじゃねぇよ! お前が倒れて救急車で運ばれたって聞いて、すっ飛んできた!」

アニキはシスコンって訳じゃない。
ただ、昔から両親が仕事人間でかまってもらえなかったから、私達兄妹は、いつも一緒だった。
だからなのか、アニキはアニキだであって、父親のようでもあり、母親のようでもあった。
ケンカしても、翌日は一緒のテーブルにつく。 血のつながりって強い。

「・・・そっか・・・」やっぱり、アニキは家族だなぁ・・

なんて思っていると、アニキは主治医に話を聞くといい出て行った

離れて立っていた賢次が口を開いた

「で? 姫、なんだったの? 大丈夫なの?」と賢次

「ん? 大丈夫だよ? 明日退院だって」

栄養失調なんて・・言えない・・

「そっか・・・・良かったね」と賢次は微笑んだ

賢次はシベリア鉄道の話をしてくれた

夜は、満点の星空なんだって・・ 日本と見える星って同じなんだろうか?