りんの話によると、夕べうちに来た潤也が地下で倒れている私を見つけて、119番してこの病院に運ばれたらしい・・

「潤也のあの焦った電話、録音しとけばよかったわ~」なんて言ってるりん

「へぇ~」 いつも冷静な潤也の焦ったトコなんて、見てみたいもんだ

りんとそんな話をしていると、ガチャ・・ドアが開いて顔を見せたのは、ウワサの潤也

「起きて大丈夫なのか?」と潤也は四角い箱を机に置いた

「さぁ・・ でももう寝れないし・・」と私は潤也が置いた箱を覗いた

箱に入っていたのは、クリームブリュレ

「コレ! お土産!? 私に? 食べていい!?」

「いいんじゃねぇの?」と笑っている潤也

「やったね!! りん、食べよう?」

「あ~私パス!! 明日の撮影水着なのよ・・・」とかなり残念な様子のりん

「そうなの!? じゃあ私二つね!!」

私は、クレームブリュレが大好き!

クリームブリュレの、表面を割る音と感覚が好き

中のトロトロと表面のカチカチを一緒に口に入れた感覚が好き

「姫って、コレ好きだよなぁ・・・」と潤也

「え? 知ってたの? 私、潤也に言ったっけ?」

「別に、言われてねぇけど、知ってたから買って来たんだけど?」

「ふ~ん」

なんで知ってたか気にはなったけど、それより目の前のクリームブリュレを食べる方が私には大事だった

りんと潤也は面会時間ギリギリまで、病室にいて、看護師さんにせかされるように帰って行った