ー放課後ー 「おい、葵」 後ろを振り向くと翔がいた。 「なに?」 「あのさぁ、宿題やってくんない?」 「はぁ、絶対嫌だ!」 「そこをなんとか、お願いだ!」 「嫌です」 そんな感じの会話がずーっと続いて、とうとう翔は、 「はぁ、もぉわかったよ」 と言って、諦めた。 すると、クラスでまぁまぁ可愛い子にまた同じお願いをしている。 なんなの、宿題やってくれる人は誰でもいいんだ。 ちょっと、悲しくなった。 「葵帰ろう!」 元気良く舞の声が聞こえた。 「うん」