薄塩味の恋愛





コートもようやく手放せるようになった春休みのある日私はショッピングのために電車に乗っていた





お尻に違和感を覚える





その時私は悟ったのである、これは痴漢だと





乙女ゲームならここで攻撃対象が現れて後ろの鼻息を荒くしてる男を退治してくれるのだろうけどね





私を甘く見てもらっちゃ困りますねぇ





サッと内ポケットからまち針を取り出す





せーのっ



ぶさっ




「ゔっ」





私の輝かしい尻を触っていた手はあまりの痛みに震えながら闇へと消えて行った






ちなみにまち針は痴漢してくれたお土産として刺したままである





何度か経験していることなのでもうためらいなく刺せるようになってきた






1センチくらいは軽く刺さってるんじゃないかな





「まもなく〜宿原〜宿原〜」



目的地の駅に到着したので電車を降りる





「あ、鈴木さん」




なんと後ろから春野くんが声をかけてきた




いやお前同じ電車乗ってたんかい





『やっほー、春野くん』




「たまたまあったのもきっと何かの縁だし、お茶でもどう?」





という流れで某有名バックスコーヒー店に行くことになった





「えっと…カフェモカにキャラメルシロップとキャラメルソース追加で」




女子大生さながらの裏メニューをすらすらと言うプリンス




私はもっぱらこの店より某有名米○珈琲派だからとりあえずココアを頼んだ