「ほんとに?」

「ほんとに、似合ってます…」

カッコいいよ先生。

このクラスの中で、衣装を着てる人たちの中で先生が一番カッコいい。

…って思ってるのはあたしだけかな。


「そ、よかった。咲良さんも似合ってる」

それ、なんてあたしの衣装を指差して笑う先生がクラスメートだったら。

クラスメートだったら、今すぐにでも好きだって言っちゃうのに。

……うそ、言えないけど。


「明日、俺も一緒に教室の前で受付だから。よろしくね。」

「え?」

「一応副担だから」

「中村さんは?」

「中村先生なら…」

振り向いてキョロキョロしたあと、教室の隅を指差して笑う。

「ほら、あそこ。」