ねぇ、先生。


「…美術室の方がペンいっぱいあるし、しばらく美術部が使わないからいいの!」

やましくない。全然やましくない。

だってペンがたくさんあるのも、美術部が使わないのも事実だもん。


「ふーん、そ。」

「……何よ。」

ジーッと見てくるから、反撃の意味を込めてシロを睨み返す。

何だよ、文句あるのかよ。


「いや、篠原先生と2人で気まずくねぇのかなーって。そんな仲良くないだろ?」

他の生徒よりも仲がいい自信はある。

でもそれを知っているのはあたしだけで、シロや梨花も火曜と水曜のことは全く知らないんだ。


「…別に、気まずくないよ。ポスター書くだけだもん。」

「…ならいいけど。あ、俺行くわ。じゃあまた明日な。」

シロが走ってどこかに行ってしまって、また美術室へと歩き出す。