10枚か。 篠原先生はこの画用紙を見てどんな顔をするだろう。 さすがにあののんびりした先生でも、多いって思うのかな。 「咲良!」 「ん?」 名前を呼ばれて振り返ると、走ってくるシロの姿が見えた。 「お前どこ行くの?」 「美術室。シロは買い出しでしょ?」 「そうだけど。何で美術室?」 何でって… …いやいや、今日のはちゃんとした理由があるから別にやましくない。 「校内に貼るポスター書くの。篠原先生に手伝ってもらうから。」 「何で?教室でいいじゃん。」 …シロのくせに。