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昼ご飯を食べ終わって少し休憩したけど、体の火照りは消えなかった。
それどころか、こうしてグラウンドに戻るとそれが少し増したような気がする。
「茉央、ほんとに大丈夫?」
「ん、大丈夫。これが終わったらあとはフォークダンスだけだし。」
「無理しないでね?」
「うん、ありがと」
やっとあたしが出る借り物競争の順番になって、グラウンドへと出た。
梨花はあたしの後ろに並んで、心配そうにあたしの背中をさする。
「何が出るかな?」
「すぐに見つけられないものだったらやだね。こんなに見られてる中で探し回るの嫌だもん。」
「でもさ、物だけじゃないみたいだよ。ほら、見て。」
梨花が指差す先にはあたしたちよりも先にスタートした生徒が、中村さんの手を引いて走ってる姿があった。
「え、中村さん?」
「中村先生だったのかな。それとも先生だったら誰でもよかったとか?」
…そんなのあり?
だってもしかしたら″篠原先生″って書いてあるかもしれないんでしょ?



