「え…?」
戸惑う先生の声が耳に届く。
ポタポタと落ちる涙はポスターへ。
そのせいで綺麗な絵も字も少しだけ滲んでしまった。
「…好きです、先生が」
悲しいからなのかな、涙が一向に止まらない。ポタポタと落ち続ける。
終わってしまうことが悲しいのか。
言ってしまったからにはもうここには来られないし、先生が絵を描く姿も見ることができなくなる。
…ちゃんと最後まで見るって、約束したのになぁ。
「…ごめん。その涙を拭ってあげることも、抱きしめてあげることも、俺にはできない」
先生の表情は見えない。
だけど、いつものあの笑顔じゃないってことだけは分かる。
困らせてしまった。
……それと同時に、終わってしまった。