ミミック〜擬態〜


いつの間にか寝ていたようだ

目を覚ますと誰もいなかった

数分天井のマダラ模様と

規則的に張り合わされたような

独特な景色を眺めていた。

しばらくして先生が戻ってきた

「剛志君、具合いはどう?」

「まだちょっとボーっとしてます」

「そっか、さっきの話なんだけど

私を剛志君の一つの居場所に

してみない?」

「先生が俺の居場所?」

「そう!なんでも話相手がいるだけで

楽になるものよ!

だから一人で抱え込まないで

困った時は私のところに来なさい」

「はい...」

何故だか俺の目から涙が込み上げてきた

悲しくないし別に何の感情もないのに...