また母親の偽物とは口を利かずに

通学バスへと向かう

静かなバスは俺が乗る時まで

次の停車場所からは

うるさいやつらがたくさん乗り込み

バスはもうギュウギュウ詰めに

なってしまう。

俺は先に座って耳にイヤホンをして

学校まではずっと外を眺めている。

学校に着いた。

登校中のみんなの後ろ姿は

偽物とは全く違いが分からない

だから俺はこの時間だけ

ずっと続けばいいのにと

心から願うことがある。